穴あきダムについて       2007年3月16日

 村井知事が浅川に穴あきダムを建設すると表明した。脱「脱ダム宣言」だとも言われている。
県議会の質疑や「浅川・千曲川等治水対策会議」の資料を見て私なりに以下のようにまとめてみた。

          穴あきダムで洪水は防げない

@   浅川の記録に残っている洪水はすべて内水災害であった。(県土木部長答弁)
 浅川の堤防は千曲川の堤防より約5メートル低いので大水のときは千曲川に水が流  れない。
 そのため水は下流にたまり長沼・豊野地区の水害が起きた。
A 仮にダムがあったとしてもこれまでの洪水を防ぐことはできなかった。      (県土木部長答弁)

       ダムの金は「行政改革推進債」を借りて作る

・ 返す金は高校統廃合や授業料値上げ,手数料値上げ,職員削減(1550人)等で生  み出すのが条件である。
・ 
借金総額は5年間で500億円 (100億円を浅川ダムに、残りは新規公共事  業に使う)

                   行革推進債とは?
@  30年返済の長期債
A 
行革を実行した金で返すのが条件だから、県民の暮らしを直撃する

長野県が予定している借金返済対象の行政改革は下記のものである。
 
事務事業見直し(152億円)
 
手数料値上げ (32億円)
 外郭団体見直し
 
高校の統廃合、授業料値上げ、県立短期大学・県立こども病院の独立法人化等
 1550人の県職員削減

                 ダムは地すべり地帯に作る

@ 浅川ダムの予定地は活断層が貫いている。
A ダム予定地は「善光寺地震」震源地から1,5Kmの場所である。
B ダムから1,5キロ下流は長野市街地(浅川・若槻方面)だから、万一決壊したときは大被害をこ   うむる。

危険でムダなダムを作る金を暮らしに回すべきです。


 この事実は「浅川・千曲川等治水対策会議」の資料によって書いたのだがもう一つ大事なことがある。それは「長野県は大変な赤字県であり、県財政が破綻寸前である」ということである。破綻寸前の長野県が大きな起債をすることについて以下のように考えた。

                 長野県を第二の夕張にしてはならない

 村井知事になってから誰も長野県の赤字のことを口にしなくなった。だが、しゃべらなくなっても長野県の赤字がなくなってはいないのだ。

 自治体の財政体質について「実質公債比率」ということがいわれている。実質公債比率とは大雑把に言うと自治体の財政に占める借金返済額の割合である。
 この数字が18%以下の自治体は公債を自由に発行できるが、18%を越えると借金(起債)をするのに国(総務省)の許可が必要になる。つまり、実質公債比率18%と言う数字は自治体財政の危険水域を示していると言えよう。

 全国の都道府県でこの比率が18%を超えているのは長野、北海道、兵庫、岡山の4県のみである。長野県は20,1%(平成18年度)で全国1位である。したがって、長野県は現在県債を自由に発行できない状態に陥っている。普通に考えると、長野県は多額の借金で銀行から貸し出しを断られる状態の家と同じなのだ。

 それでも、村井知事は500億円の借金をしてダムを造ると言うのだ。だが、長野県は上に書いたように自由な起債はできないので「行政改革推進債」という特別な借金をすることにした。この借金は確かな担保が求められている。それが「県職員の削減」「県施設の独立法人化」「手数料値上げ」「高等学校統合・廃止」「事務事業見直し」等である。

 「行政改革」とは「行政の無駄をなくす」というのがうたい文句だが、実際には行政が担っていた「住民サービスにかかる費用を減らす」ことであるから、行政改革」を徹底してやられたところの住民は大変な目にあっている。行政改革推進債を使うと言うことは、行政サービスの金を減らして公共事業に使うことなのだ。しかも、使った金の返済は30年間にわたる。村井さんは大変な担保を約束したものだ。自分の任期は4年であるから、30年後のことなどどうなろうとかまわないのかもしれないが、我々県民はたまったものではない。

 このような縛りをかけられていると、住民が行政のサービスを求めても、行政はそれに応えることはできなくなることが予想される。

 驚いたことに、こういう事実をマスコミは何一つ報道しない。腹が立つが、それがマスコミの本質でもあるので、こういうところで事実を書いていくより他仕方ない。


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