第3回 まほろば展    2010年11月27日

 11月17日から28日まで「第3回まほろば展」を開催している。「まほろば」といえば古事記にある「やまとは国のまほろばたたなづく青垣山隠れる倭しうるはし」にあるように、素晴らしい場所という意味がある。
今から27年前「信州と自治研究会」が出来た時、信州を「まほろば」にしようという合言葉が生まれ、機関誌にこの名がついた。その「研究会」の25周年を記して「まほろば美術展」が開催され、今年で3年目になったのが「第3回まほろば展」である。
 まほろば展への出品者は多様である。技術ではピンからキリまであるが飾ってみると違和感はないし、その思いには共通するものがあり、バラバラなようである種のまとまりがみられた。

出品者・作品一覧

有川 劭     「牡丹と蝶」(浮き彫り衝立)    工芸
乾 英俊     「レクイエムやまざくら」       写真
碓田 順彦   「南瓜」                油彩
浦野 吉人   「煌く街」                油彩
内川 雅栄   「卒寿」                 油彩
鹿山 邦夫   「アサ」                 水彩
笠原 和子   「生後一カ月」             油彩
北原 幸治   「秋景」                 油彩
  小宮山悦子   「本の森へ」               鉛筆画
酒井慶二郎  「人」                   水彩
桜岡 健輔   「春まだ浅き」              版画
        佐々木 修   「雪明り」                アクリル・ガッシュ
佐藤 俊夫   「トルソ」                 油彩
白井 信吾   「紅浅間」                 油彩
     関  信一   「対話」                  CGプリント 
塚本 信夫   「たちあがれ」               書
 遠山 茂治   「幻想」                  切り絵
中嶋 由美子 「最終処分場候補地」          油彩
平尾  修   「冬の八ヶ岳」              油彩
藤井 昭子   「慶雲」                  書
   藤井  醇    「炎の贈物」              組 写真
  古澤  望   「弥勒菩薩」               切り絵
  丸山 義久   「鯉の滝登り」              切り絵
 宮下 由夫   「追悼―恩師福岡泰彦先生に捧ぐ―」    油彩
 宮本 尚幸   「宙へ」                  水彩
 森  貘郎   「星を抱く木」               版画
   矢島 慎吾  「肩掛け」                  鉛筆画
 米山 政弘 「山麓の川」                 水彩
     和田 春奈  「夏の日に」                パステル画
会期   11月17日(水)〜28日(日)
会期中の催し
 17日(水)  オープニングコンサート   滝澤明由美(歌) 山岸(ピアノ)
 18日(木)  絵手紙交流会         笠原和子他
 19日(金)  デジカメを楽しむ        トーク:藤井醇 ケーナ:吉良健一朗 ギター:内川雅安
 21日(日)  色鉛筆で描いてみよう    鹿山邦夫
 23日(火)  スライド・トーク            戸隠杜の歌:乾英俊  歌:狭間壮  ピアノ:狭間ゆか
 27日(土)  ギャラリー・トーク       くらしの中で陶器を楽しむ:中谷隆夫
 28日(日)  まほろばコンサート      二胡・琴:北原高子  ピアノ:田島由子 フルート:北原瑞枝

 オープニングコンサートには滝澤さんをお願いした。以前当館の五周年記念集会にお願いしてなかなか良かったので今回お願いしたところ快く引き受けていただいた。彼女の歌は好評だった。「表情が良かった」、「声が澄んでいた」「かわいかった」などなど。

 絵手紙交流会は、参加予定者がこれなくなってしまったということで、急きょ何人かにお願いして参加してもらったが、初参加者も含めて良い作品をつくることができた。いくらか不満ゐお言うならば、「絵手紙」がある基準のものになってしまい、画一化しているように思った。もっと自由に描けるようになれば更にいいのではないだろうか。

 デジカメ講座では、撮った写真の楽しみ方という視点で話してもらった。誰もがたくさんの写真を撮っているのだが、写真をどのように整理したり楽しんでいるだろうか。デジカメ講座と言うと撮影の仕方の講義だとばかり思っていたわれわれの虚を突かれた講座だった。
 続いて吉良さんのケーナ演奏があった。内川さんとのコンビで演奏した。いつもはつっかけを履いてくる吉良さんが革靴を履いて出てきたので、常連の参加者は驚いた。そのせいもあったのか、今日はいつもよりいい演奏だったような気がした。

 色鉛筆で描いてみようという講座は、昨年の鉛筆画講座に続くこので、昨年に続いての受講者が多かった。自由に描くのではなく、条件を示し(色の制限、条件下で描くことにより、一定の水準の絵が描けることに着目した講座だった。描いた人は大満足したと思う。

 乾英俊さんの戸隠を撮影した「杜の詩」(もりのうた)やこう言っては失礼になるが、予想よりはるかにすばらしい話だった。DVDで写しながら写真を解説するのだが、説明と言うより撮影の時の想いを話してくれた。
 今年も狭間壮さんが来てくれた。胸に昆虫の刺繍をしたセーターを着て歌ってくれた。今年は奥さんの狭間ゆかさんの鍵盤ハーモニカによる演奏があった。鍵盤ハーモニカは子どもが学校で使った楽器だが、それを改造してつくりなおし、独奏用としたのである。この演奏も大好評だった。

 「暮らしのなかで陶器を楽しむ」は中谷隆夫さんの話だった。当たり前のことかもしれないが、彼は「陶器は使う為につくる」ことを基本にしていることを何回も述べていた。例えば土は唐津の土を使っているが、それは軽くて強いので使う側が使いやすいからで、大きさや形も、自分で使ってみて決めているそうだ。今回の出品は作品の販売も考えたうえでのものであり、何点か販売できたことは嬉しかった。

 まほろばコンサートは北原さんの二胡・琴演奏と坂千賀子さんの弾き語り及び北原瑞枝さんのフルート演奏だった。

 このように盛りだくさんのイベントをこなしたのだが、あまりに多すぎていささか疲れてしまった。また、いくらかマンネリ化したようにも思うので、もし来年続けるとしたら、ひと工夫が必要だろう。


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