納得できない長野県議会の審議   3月20日

 長野県議会が開かれている。
 信濃毎日新聞は毎日大きな見出しで田中知事に対する県議の非難を載せている。「知事は住民票を泰阜村に移したことで長野市や泰阜村に迷惑をかけたから謝れ」「下水道工事をめぐって田中知事が不当な口出しをしたことを認めろ」「情報公開を唱えながら自らは秘密主義だ」「外郭団体改革実施プランについての内部告発があった」等々の問題が繰り返し繰り返し話題になっている。まるで県議会は田中知事のアラ探し議会のようである。そして、またまた教育長と副知事の人事案件を否決した。自民党の国会議員が田中知事を呼んで意見を聞こうとしたら、自民党県連が猛反発して取りやめになった。

 長野県議会はいったい何をやっているのだろう。
 「あやまれ」「認めろ」と「謝る必要はない」「認める必要はない」ということのやり合いをしていて議会は終わってしまうではないか。
 知事が住民票を長野市から泰阜村に移したことについて、それが県民益なのかどうかをいつまでも議論しあってもめている。私から見ればどちらにしても大したことではないように見える。そのことを繰り返しやり合っているほうが問題ではないのか。また、それを大きく扱っている新聞が問題なのだ。

 副知事問題などあまりの非常識にあいた口がふさがらない。
 小林総務部長がどのような人か詳しくは知らないが、長年県庁の職員として働いてきた人である。県議会(多数派)は以前「副知事は内部から登用せよ」という主張をしていたのに、今度は内部からの登用に対して反対している。だったら最初から外部はだめとか言わなければいいのだ。自分たちの気に入らない人事はすべて拒否するというのでは知事の選任権はないと同じではないか。

 今回は予算議会である。長野県の来年の方向を決める最重要な議会ではないか。ところが、予算の中身についての踏み込んだ議論はやらず、元県職員が告発したという「田中知事の土木工事への口出し」について「公的なものか、私的なものか」などという問題で大騒ぎをし、大切な予算についてはろくな審議をしていない。

 なんという情けない議会なのだろう。

 私は田中知事のやり方については大いに疑問を感じているけれど、このような知事たたき最優先の議論は許せない思いである。一番は、そのことで大切な県予算について県民は何も知らされないまま議会が終わってしまうことである。

 ・長野県の借金は増えるのか、減るのか。
 ・「コモンズからはじまる」といわれた事業や政策はどうなっているのか。
 ・「信州ルネサンス革命」の現状はどうなっているのか。
 ・30人学級はどのように決着したのか、そして今後の見通しはどうか。
 ・浅川ダムをやめてダムまがいの物を作るプランは生きているのか。
等々について私は知りたい。新聞にも書いて欲しい。
 
 ところが、それについての突っ込んだ記事はほとんどかかれていないのである。議会がだめでも新聞やテレビなどのマスコミがしっかりしていれば議会の尻をたたくことも出来るのだが、マスコミが先頭を切って知事を攻撃しているのだから議会の空転は深まるばかりである。

 田中知事の誕生前後には「長野県議会チェックフォーラム」が活躍した。長野県議会の金の使い方への疑問や議論の仕方への疑問をいくつも挙げて県民全体で県議会をチェックしようと呼びかけた。わたしもそれを読んで教えられることが多々あった。
 ところが、最近、チェックフォーラムはすっかり影を潜めてしまい、議会をチェックするものがなくなってしまった。そして県議会はこの体たらくである。
 それどころか「田中知事追撃メール」などという知事の追い落としを目的としたメールが幅を利かせている。これでは長野県はまた元に戻ってしまうのではないかと危惧される。

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